つくばマラソン(第5報)
転倒の後は気を取り直して淡々と走ります。距離表示が5km毎しかないのでどのくらいのペースなのか見当がつきません。集団を見つけては一旦ペースを合わせ、遅いと感じたら集団を出てじっくりと一つ前の集団を追いかけました。転倒で少し時間をロスした影響か、なかなか自分に合うペースの集団にたどりつけません。
5km付近でようやくいい集団を見つけ、中盤のポジションを確保します。5kmは18分59秒。ちょっと遅いかなと思ったが、スターとロス数秒と転倒ロスを考えれば悪くはない。次の5kmは18分33秒と今度はちょっと速い。しかし選手もばらけてきて前後に集団もないのでこのまま乗っかります。このレベルの集団の走りを見ていると、2時間20分台のレベルと比べ、全般的に無用な出入りやちょっとしたペースの変化に過敏に反応する人が多いです。また、給水所に来るとペースダウンしてしまうあたりも少し走り辛いです。
15kmを通過した頃、脚が重く感じるようになってきました。かなり嫌な感じです(後でわかったのですが、この辺りは若干登っていたようです)。しかし集団のペースも徐々に落ちているようで助かりました。20km、中間点を通過して22.45km地点が折り返し点。脚は次第に動きが悪くなり、23kmを過ぎたあたりで完全に脚に来たと自覚しました。残りはまだ19kmもあります。無理してついていっても残り19kmは絶望的に長すぎます。一度ジョギングペースに落として記録狙いモードから完走モードに切り替えました。
当然4分/km以上のペースかと思いきや、20~25kmは18分43秒とそれほど落ちていません。20kmあたりからペースが上がっていた貯金かもしれませんが、あまりに予想していたラップよりもよかったので、25kmは距離表示がおかしいのかな、と思ってしまいました。25km以降はなぜか下っているように感じ、辛さが少し和らいできました。後で高低図を見る限りはそれほど下っていないのですが。結局次の5kmは19分33秒、その次は20分00秒と何とか4分ペースを維持しています。23kmで失速が始まったときはキロ5分ペースを覚悟していたことを考えるとよく耐えていたと思います。35km付近ではジョギング状態になっている真也加ステファン選手を抜きました。
大失速せずにこらえてきたおかげで、35kmを過ぎ残り距離が短くなると少し元気が戻ってきました。実際40kmまでの5kmは19分27秒と少し息を吹き返しています。これまでのマラソンでも一旦失速してからペースが戻るということはなく、変わった展開でした。その後もキロ4分を少し切るペースを維持し、2時間41分18秒でフィニッシュ。5年9ヶ月ぶりのマラソン完走となりました。2時間40分は切れませんでしたが、非常に長いブランクの後で自分の現在の力を試すという意味ではいいレースでした。