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2009年07月30日

西塘

昼食後、バスに乗って最初に向かったのは西塘(シータンと読むらしい)。西塘は上海浦東空港と杭州の真ん中位にあるので、バスで2時間位かかりました。上海近郊には古い水郷の街がたくさんあるのですが、西塘もその一つ。

こんな感じで狭い路地の両側にお店が所狭しと立ち並んでいます。


西塘はそれほど大きな街ではないのですが、街の中の移動手段としては「タクシー」があります。といっても三輪自転車ですが…。上のような狭い路地でも平気で入っていきます。


路地を抜け、水郷へ出ると風情のある水辺の風景が広がります。ここ西塘は水郷の街としては比較的マイナーなのですが、映画「ミッションインポシブルⅢ」のロケ地として知られています。


こんな風にゆったりと船も浮かんでノスタルジックな雰囲気が漂います。水辺で涼しそうに見えますが、この日まで上海付近は異常高温で38度位あり、体調を崩されてしまった方もいました。

また、古い街とはいえ今でも実際に生活し、暮らしていることから生活感が垣間見え、エアコンの室外機が剥き出しで外に出ていたり、屋根の上には太陽光発電のパネルがあったりと、時代の流れには逆らえないようです。

初日の観光はこれで終りです。

2009年07月29日

上海へ!

順番が前後しますが、上海に向け出発するところに戻ります。

7月21日、中部国際空港に朝7時集合。静岡からではとても間に合わないので前日から移動し、集合場所の確認と中国人民元への両替のため一旦空港へ行った後、常滑のホテルに宿泊。

当日朝、集合時刻の10分ほど前にツアー会社、H交通社のカウンターへ行くと、もう既に大勢のツアー客が並んでいました。航空券等を受け取った後、まずは荷物を預け、その後最後の説明会があったのですが、場所を間違えて遅れそうになり、冷や汗(--;)。

説明が終わった後出国手続きを行い、搭乗時間を待ちました。遅れもなく、予定通りに搭乗し、離陸しましたが、最初から最後まで空は分厚い雲に覆われ、結局青空はほとんど見ず仕舞い。上海までは約2時間40分と短いので機内食もおつまみ程度かと思っていたら割としっかりしたものが出ました。朝もちゃんと食べてきたので満腹。

隣の人と話をしていたらすぐに着いてしまいました。上海浦東(プートン)空港に着き、入国手続きを済ませると、現地ガイドの姚(ヨウ)さんが待っていました。引率されてバスに向かいましたが、空港を出るととても暑い!姚さんによると、上海はここ数日好天で日中は38~40度だとか…。しかしこの好天もこの日までというのは前に書いたとおりです。あ、姚さんのガイドはもちろん日本語ですが、とても日本語や日本の文化をよく知っていて時々びっくりします。

バスでしばらく移動し、昼食のレストランに向かいます。

食事はこんな感じです(だいぶ食べた後で写真を撮ってしまいました orz)。このツアーで食事をしたところは、どこへ行っても円い回転テーブルで皆で箸をつつくのですが、機内食を食べてからそれほど時間が経ってなく、空腹状態でなかったので、初本場上海料理はあまり食が進まず。

こちらではお茶は出ますが水(お冷や)は出ません。飲み物が欲しい人は店内の売り場へ自分で買いに行きます。大体一般的にビール30元(この店は青島ビールでした)、清涼飲料(コーラ、スプライトなど)20元、ミネラルウォーター10元といったところです。日本円が通用する所も珍しくありませんが、お釣りは元で来ます。お釣りを出す時にどういうレートを使っているのかよくわかりませんが、割と常識的な相場で、特にぼったくられている様子ではなさそう。

2009年07月28日

日食の写真


第二接触(皆既日食の開始)の40分ほど前の写真です。
ツアーでご一緒させていただいたSさんからいただきました。ありがとうございます!

これまで数回にわたって海外での日食観測遠征歴をお持ちだそうですが、雨は初めてだったとか。

【自己評価】日食観測グッズ

[日食グラス]

日食観測の必需品。皆既日食数日前には、にわか日食ファンが販売店に殺到し、売り切れ続出。ネットオークションでは市価の数倍の価格で落札されていたとか。
当日は太陽が半分ほど欠けるまではこのメガネで観測していた。


[日食撮影用フィルター]

自作品。インクジェットプリンタ用印刷用紙のパッケージで表が黒、裏が銀色のアルミ蒸着フィルムで代用。肉眼では1枚では眩しすぎ、2枚重ねでは見えないことから減光率は1/1000程度(ND1000相当?)と思われる。通常の太陽では光が強すぎるが、食が進んでくれば実用になると期待。
ビデオカメラにセットして使用するつもりだったが、太陽がほとんど現れなかったのでモニターに導入できず、出番なし。


[ビデオカメラ]

撮りっぱなしでも焦点がオートで合うし、ズームも大きく、しかも多少手ブレしても後でキャプチャーして静止画を取り出せるので意外と便利。カメラが趣味の人でなければ、下手にデジカメを使うより上手に撮れるかも。
太陽は撮れなかったが、皆既前後の明るさの変化や周囲の人のざわめきなども録音できてGood。


[コンパクトデジカメ]

三脚にはビデオカメラを据え付けたので、デジカメではフリーでスナップ写真的に。雨でビデオカメラの固定をやめてしまい、手持ち撮影に切り替えて手がふさがってしまったので、以後デジカメの出番なし。


[コンパクト三脚]

ビデオカメラの固定用。ビデオカメラをセットしたものの、なかなか太陽が出てくれず。
ツアーで一緒の人たちと記念写真を撮るのには大いに役立った(苦笑)。


[微動雲台]

三脚にセットし、その上にカメラを装着する。ダイヤルでカメラの角度を上下・左右に微調整できるので、一旦カメラのモニターに太陽を捉えれば、後はこの微動雲台があれば楽に追尾できる。…はずだったが真価を発揮できず。小さい割に意外と重たいので荷物を重くする要因に。

[単眼鏡]

倍率は8~15倍の可変。双眼鏡より多少見づらいが、圧倒的に軽く、片手が空くのは便利。
皆既になったら覗こうと思ったが、雨のため出番なし。


[鏡(ピンホールプロジェクタ)]

部分日食時、ピンホールを通した像が欠けて見えることを応用し、鏡に「パンチ穴補強シール」をベタベタ貼り付け、太陽光を反射させると欠けた太陽が見えるしくみ。日食関連誌に載ってたのを真似た。悪天候のため出番なし。


[冷却シート]

晴天時の暑さ対策。額や首の後ろなどに貼り付けておくと暑さが多少和らぐ。悪天候のため出番なし。


[瞬間冷却パック]

熱射病寸前の際の緊急冷却剤。冷凍しなくても瞬間的に氷点下に下がり、30分程度持続する。当然ながら出番なし。


[雨合羽(ポンチョ)]

雨天のため、大いに役に立った。しかし、「こんなものを周到に用意するから雨が降るんだ」と言われると返す言葉もない(苦笑)。


[レジャーシート]

太陽高度が上がってくると、上の方を見続けると辛いので、シートに寝そべって見る方が楽。カメラのモニターもかなり下向きになるので、シートに座って覗くと楽。
…という本来の使い道をよそに、カメラなどの機材を雨から守るための雨避けシートとして大活躍(苦笑)。


[折りたたみ椅子]

同じく観測時の姿勢を楽にするもの。しかし雨が降って邪魔なお荷物に…。

2009年07月27日

皆既日食終了。

5分以上の暗闇が続いた後、第三接触(皆既終了)を迎えます。晴れていればここでまたダイヤモンドリングが見られるはずですが…。

これが第三接触の前の暗さです。ここからは3秒刻みで見ていきましょう。


3秒後。上の写真より微妙に明るく、間もなく皆既日食が終わろうとしているのがわかります。


6秒後。地平線付近がやや明るくなってきました。


9秒後。


12秒後。なんとなく空の右下の方が微妙に明るい気がします。


15秒後。


18秒後。周囲の人の姿が徐々に見えるようになってきました。


21秒後。空の左側(東側)に比べて右側(西側)の方が明るいので、もしかするとこの辺りが第三接触かもしれません。第三接触は9時41分。雲の上ではダイヤモンドリングが輝いているのでしょうか?


24秒後。


27秒後。


30秒後。


33秒後。


36秒後。


39秒後。


42秒後。


45秒後。


ちょっと跳ばして約1分後。なぜ時間が跳んでいるかというと、急激に明るくなって、ビデオカメラのオート露出がついていけなくなったのか、ピンぼけになってしまったのを修正したため。

真っ暗からわずか1分でこの明るさまで回復。晴れていればもっとはっきり明るさの変化がわかるんでしょうけど…。

雨も相変わらず激しく、服も荷物もずぶ濡れになってしまったので、皆既が終わったら早々に片付けて撤収。またバスに乗り込み、ホテルへと戻りました。雨で寒いのか、日食で気温が下がったのか、今一つ判然とせず。

第四接触はこの後1時間19分ほど先になるのですが、おそらくそこまで居続けた人は皆無でしょうね。これで待ち焦がれた皆既日食も雨とともに無残に散りました。まあ雨の中とはいえ、昼間の暗闇を経験できたのはそれなりの価値はあるんだろうけど。

皆既日食開始!

校舎周囲の屋根で雨宿りしていたのですが、皆既日食直前のアナウンス(たぶん1分前)。慌ててグラウンドの方に戻りました。

これは第二接触の約20秒前。すでにかなりの暗がりになっていますが、まだ夜という感じではありません。肉眼では周囲の人もちゃんと見えてました。

以後、ビデオカメラからキャプチャーした10秒毎の画像です。すべて同じ感度で撮っているので急速に暗くなる様子がわかると思います。


約10秒前。「暗くなってきた!」とざわざわし始めました。写真では空の右側が少し暗くなっているのがおわかりでしょうか?


たぶん晴れていればダイヤモンドリングが見える直前であろう時間。一気に暗くなりましたが、空は右(西)と左(東)で明るさが違います。右の暗い空がいわゆる「本影」です。


上の写真の10秒後。肉眼では目が暗さに慣れているせいか、ここまで暗くは感じませんでしたが、もう周囲の人の顔は見えませんでした。晴れていればもうコロナが見えているはず。


更にその10秒後。晴天の時なら皆既中は日没後30分程度の明るさと言われますが、この天候ではほとんど夜。

写真は真っ黒になってしまいましたが、肉眼では地平線近くがオレンジ色になっているのが確認できました。本影の外の太陽光のうち、波長の短い青い光が大気により分散され、赤い光だけが届くためで、夕焼けと同じ理屈です。


更に10秒後。写真の中央やや左下に2点の光が見えますが、これは自動車のヘッドライトです。もはやヘッドライトの点灯なしに走るのは不可能です。以後、この暗さが5分近く続きます。

ちなみに、帰国後、NHKの生中継を録画で見ましたが、同じく雨にたたられた屋久島の様子が中継されてました。高感度カメラで撮影して昼間のように映してしまい、せっかくの日食中の闇が台無し(怒)! 通常の感度で肉眼と同じような明るさに見えるように撮ってもらいたいもの。

2009年07月26日

無情の雨

午前9時過ぎ。皆既まであと約30分という頃、とうとう雨が降ってきてしまいました(泣)。しかも結構大粒の雨。にわか雨であることを期待してしばらくはポンチョをかぶり、傘をさしてしのいでいましたが、全く止む気配なし。

そして、ついに撤収…。すでに大半の人が撤収し、木の下や校舎の屋根の下へ避難しました。残り時間は刻々と短くなっていくのに雨はどんどん強くなり、次第に諦めムードが漂い始めた会場でした。

辺りは徐々に暗くなってきましたがこれが日食が進んでいるからなのか、雲が厚くなったからなのか、判別もできません。

日食始まる!

現地時刻8時過ぎ、部分食開始の10~20分前ですが、どこからか歓声が上がって一斉に太陽の方へ目をやります。ついに雲の合間から太陽が見えました!!
そして、まずはデジカメのレンズの前に日食グラスを当てて最大望遠(6倍)で撮影してみました。焦点はうまく合いませんが欠けていく太陽はなんとか撮れそう。


こうなると会場も俄然盛り上がってきます。今まで太陽の位置がわからず手を持て余していた人達が、一斉に太陽を目標にカメラや望遠鏡のセッティングを始めます。そして8時22分に第一接触(欠け始め)開始。といってもしばらくは何の変化もありません。


第一接触から約30分後。第二接触(皆既日食開始)まではあと40~50分程度ですが、太陽の上の方から1/3位欠けました。常時見えてはいないけど、時々このように見える時があります。この天気なら、皆既日食中もコロナまでは難しいけれど一度は黒い太陽が見られるんじゃないか、と誰もが期待に胸を膨らませます。

皆既日食前

本来なら旅行の日程順に書くべきですが、日食以外の旅行記については後回しにして本題の日食から書いていきます。

前日の夕方から降り続いている雨はほとんど止むことなく当日を迎えました。前夜は雷を伴う激しい雨で、これだけ降ってくれれば当日は晴れてくれるかも?と淡い希望を抱きましたが、朝5時半頃に起きた段階ではまだ雨は止んでいません。

しかし出発時間の7時頃になると雨はほぼあがっていて、微かな期待感を持ちながらバスで観測地となっている地元の高級中学へと向かいました。現地までは徒歩数分の距離なのですが、新型インフルエンザ等の影響で当地の公安(警察)が外国人が多数集まる場所に対してナーバスになっており、バスでしか校内に入れないとのこと。


高級中学のグラウンドは何と8レーンオールウェザーの立派な陸上競技場でした。思わず走りたくなってしまいます(笑)。ここは上海市街から100km近く離れた郊外ですがこんなに環境の良い学校があるとは…。中国のスポーツ環境はなかなか先進的かも? でもフィールド内は芝生に見えますが実際には雑草で、かなり固い枝状のものを伐採したような感じで、中でサッカーでもやって転倒すれば間違いなく出血しそう!

ホテル2ヵ所からざっと300人位でしょうか、グラウンドに集結して皆さん続々とトラック上に陣取りを始めました。私はツアーで知り合った何人かと写真の左端のあたりにビニールシートを敷いてスタンバイ。しかし何層もの雲にさえぎられ、太陽がどこにあるのかさえわからない状況…。果たして太陽は顔を出してくれるのか?

2009年07月25日

帰宅しました

帰国の便が夜遅くセントレア空港に到着なので、近くに一泊して今日帰宅。
とりあえず結果だけ報告しておくと、上海は見事に雨で皆既は全く見えず(泣)。
しかし夜のように暗くなるのは体験できました。詳細や旅行記は写真などと一緒にまた少しずつアップします。

2009年07月20日

皆既日食へ。出発直前

どうも上海付近の天気が駄目っぽいです。予報サイトによって若干違いますが、晴マークは全くなし。ただ、日本気象協会の予報では上海は雨だが200kmほど離れた杭州では晴マーク。観測地は上海と杭州の中間なので、わずかでもいいから晴れ間が見えてほしい!

2009年07月19日

皆既日食へ。明日出発

7月22日の皆既日食まであと2日。
以前にも書きましたが、今回は中国・上海のツアーに参加します。
何しろ海外旅行は15年ぶりで、しかもツアーとはいえ家族や知人もいないのでとても不安です。
忙しくてほとんど何も準備していませんでしたが、昨日旅行に必要な小物などを買い出しに行き、大体揃いました。ほとんどは100円ショップでしたが。

日食観測といえば当然好天を期待して行き、日陰にいたら意味ないので、日焼け止めや瞬間冷却剤などが必要であったり、楽に観測するには折り畳みいすやレジャーシート、双眼鏡も必要、一応簡単な撮影もしたいのでデジカメ、ビデオカメラ、予備バッテリー、三脚も持っていくとなると、結構な荷物になってしまいます。

日食メガネは事前に調達して2つ持っていますが、ここ数日で世の中の日食メガネは売り切れ続出だとか。ちなみに皆既日食中は日食メガネは不要です。部分日食中はピンホール(テレホンカードの穴等)からの光を壁や地面に写して見る方が安全で楽です。
※部分日食を観察する方へ…黒い下敷き等では絶対に見ないようにしましょう。眩しくなくても赤外線を透過しているので、網膜がやけどし、最悪の場合失明します。

問題は天候。海外の天気予報を見ると、上海は向う1週間で22日だけ雨マーク。1日前後にずれてくれれば嬉しいのですが…。薄曇程度まで回復すれば、皆既時間が5分と長いので、一瞬でも太陽が顔を出してくれる可能性もあるので、望みは捨てません。

上海渡航は明後日ですが、空港(セントレア)出発時間が朝7時と早いので、明日名古屋へ移動します。