第18回出雲全日本大学選抜駅伝
早いものでもう18回目。第1回が1989年というから、私が大学を卒業した翌々年度から始まったことになる。地区選抜チームを除けば、単独校で連続出場を続けているのは中央大と京産大の2校のみと意外に少ない。
前評判では東海大だが、箱根優勝の亜大がどこまで戦力が整っているか、駒大の巻き返し、大砲のいる山学大、日大、戦力が安定している順大、日体大、中大、東洋大などを注目して見た。
1区で日体大が1分18秒遅れの15位、山学大が1分27秒遅れの17位と早くも致命的な遅れ。順大もこの2校ほどではないが36秒遅れの10位と8km区間としては出遅れ。東海大は終盤疲れたものの14秒差でまだ射程内。
2区は東海大の杉本の追い上げは素晴らしかった。6人抜きで一気に首位へ。昨年も1区4位と好走しているが、箱根では1区15位。3区で伊達に渡り、順調に後続を引き離していくあたりから勝負への関心は薄らぎ、最終区も佐藤と日大のダニエルが1分11秒差では逆転不可能。
以下、主要校別のコメント。
1位東海大は文句なしだが、6区佐藤の実力はあんなものではないはず。日本人でも日体大北村に負けている。気になるのは独走だとあまり力を発揮できない点。チームとしては2、3年だけでこの力というのは底知れない。
2位日大は1区土橋が区間8位。結局4年間鳴かず飛ばずで終わってしまうのか。6区ダニエルは東海大佐藤を32秒追い詰めたが、20km超の長丁場は走れるだろうか。それよりD.サイモンは一体どうなってしまったのか、そちらの方が気になる。
3位東洋大はトラックの記録の割に安定しているのは充実した練習ができている証拠。全日本、箱根も期待できる。
4位日体大は1区15位からよく持ち直したが、1区の鷲見は4年生なんだからいい加減大人のレースをしてもらいたい。
5位駒大はトラックの記録だけなら13分台がメンバー中5人と最強なのだが、昨年までと比べて戦力ダウンは否めない。期待の宇賀地も区間9位と長距離への移行が不十分と思われる。今回走らなかった高井ももう4年生。日大土橋同様、平凡な選手で終わってしまうのか。
6位第一工業大は6区間中3区間が外国人と、外国人の人数制限がないのをいいことに相変わらずの布陣だが、それでも日本人区間が区間5位、13位、9位とそれなりにまとめている。
7位法大、8位亜大は、箱根までには仕上げてくるだろうが、この大会はほとんど重視していない感じ。あまり参考にならない。
9位順大も同様だが、超大物がエントリーすらしていないのが気になるところだろう。有力な情報筋によれば、退部こそしていないが地元に帰ってしまったとか。ちなみに同じ高校出身では順大と中大にも出ているが、いずれもパッとしない。