北京代表は順当に決定
男子が世界選手権5位の尾方、福岡で日本人1位、2時間7分13秒の佐藤、びわ湖で日本人1位、2時間8分36秒の大崎の3名、補欠が東京で日本人1位、2時間8分40秒の藤原。
女子が世界選手権3位の土佐、東京優勝で2時間21分37秒の野口、名古屋優勝で2時間25分51秒の中村の3名、補欠が大阪日本人1位、2時間25分34秒の森本。
大方の予想通りで全く順当なのだが、意外だったのは、男子の選考順位が佐藤、大崎、尾方の順だったこと。まず2時間7分13秒という高い水準のタイムを叩き出した佐藤がまず決まり、世界選手権6位に加えてびわ湖日本人1位となった大崎が2番手。尾方と藤原の選考に時間を割いたとのこと。世界選手権5位は決して群を抜いて高い評価ではなく、6位、7位となった大崎、諏訪が国内選考会に出ており、しかも藤原は諏訪に勝っていることから、尾方、藤原両選手の評価は近かったようだ。最終的には尾方の実績、安定感が買われた。
女子は土佐は内定済、野口も全く問題なしで3人目はタイムよりも「優勝」に重きが置かれた。優勝と言っても名古屋は外国人の有力選手が出ておらず、日本人の誰かは必ず優勝するわけであるが、出場選手の顔ぶれからして、この中で優勝できたのが高く評価されたようだ。中村と森本は同じ天満屋であるが、武富監督の意見は特に求めなかったという。
この中で一番心配なのはやはり中村選手か。今回が初マラソンだったので当然ながら夏マラソンの経験はなし。本番まで5ヶ月しかないので、初マラソンのダメージを引きずるともう一度身体を作り直す時間がない。1本だけならともかく、短期間で2回続けて結果を出すにはやはり経験がものをいうと思う。まだ21歳なので、周りが過度に追い込んで潰してしまうことのないよう配慮してほしい。