2008年ルール改正(2)
リレーのオーダーについては大幅な改定があり、現場の混乱が懸念されます。
〔第170条17〕
リレーチームの編成メンバーは、どのラウンドにおいてもその競技会のリレーまたは他の種目に申し込んでいる競技会であれば出場することができる。ただし、本連盟の公認競技会では出場するメンバーのうち少なくとも2名はリレーに申し込んだ競技者でなければならない。最初のラウンドに出場したメンバーはその後のラウンドを通して、2人以内に限り、他の競技者と交代することができる。この規則に従わなければ、チームは失格となる。
〔第170条18〕の〔注〕
1 申し込みのときのチームの編成は、原則として6人以内とする。
2 交代とは、一度出場した選手が他の競技者と代わることであり、最初のラウンドにおいてリレーに申し込んでいない競技者が出場する場合は交代と見なさない。
3 前のラウンドに出場した競技者が一度他の競技者と代わり、再びリレーチームに戻る場合は、新たな交代競技者数には加算しない。
第1のポイントは、最初のラウンド(予選)ではエントリーしたリレーメンバー(通常6名)の中から出場しなければならなかったのが、新ルールでは同一競技会にエントリーしている他のメンバーでも出場できるようになったこと(170条17および18の注2)。ただし、最低2名はリレーメンバーから出場しなければなりません(170条17より)。
第2のポイントは、予選を走り、次のラウンドで退いた選手は、その次のラウンドも走れなかったのですが、新ルールでは一度走った選手の再出走が可能になりました(第170条18の注3より)。
第3のポイントは、交代は2人までしか認められないこと。なお、上の2つのケースは「交代」にあたりません。
具体的に予選、準決勝、決勝の3ラウンドを例にしてみます。
予選ではリレーメンバーを最低2名使えば、他の種目から2名出しても構いません。また、この時点で「交代者」は1名も使っていません。
準決勝で2名別の選手を使ったとすると、この時点で交代者は2名です。では交代者を2名使ってしまったので、例えば怪我人が出たら決勝は棄権か、というとそうではありません。予選を走り、準決勝で退いた2名が決勝で復帰するのは「交代に当たらない」からです。このルールを上手く使えば、準決勝の顔ぶれを見て一人休ませ、決勝で再出場するなど、これまでできなかったことが可能となります。また、掛け持ちの選手の使い方も変わってくると思います。