これまでで最も地球に似た系外惑星を発見
地球からわずか20.5光年にある恒星系に、直径が地球の約1.5倍、質量が約5倍という、観測史上最も地球に近い太陽系外惑星が発見された。
http://www.astroarts.co.jp/news/2007/04/26gliese581/index-j.shtml
系外惑星は自ら光を発しないため直接観測できず、惑星の質量により主星(恒星)がふらつくのを観測する。そのため、当初は木星クラス(地球質量の300倍程度)の大型惑星しか発見できなかったが、観測精度の向上により天王星クラス(地球質量の15倍程度)まで観測可能となり、今回はそれを更に下回る地球質量の5倍の惑星が見つかった。しかも、主星の表面温度や主星からの距離から推測すると、その惑星の表面温度は何と0~40度という。液体の水の存在も期待される。
主星と惑星の距離は地球と太陽の距離のわずか14分の1、公転周期は13日しかない。それでも地球と温度が変わらないのは、主星が赤色矮星と呼ばれる小さな恒星のため。気温は地球と同程度でもここに問題がある。まず恒星に近すぎるため、惑星が常に同じ面を恒星に向けている可能性がある。月が常に同じ面を地球に向けているのと同じ理屈だ。そうなると、太陽に向けている面は常に100度を超え、反対側は逆に常に氷点下という厳しい環境となる。
また、赤色矮星は閃光星である可能性が高い。閃光星というのは太陽でいうフレア(表面の小爆発)の大規模なものが頻繁に起きる星で、その規模と言ったら恒星の明るさが変わってしまうほどの凄まじさ。だから閃光星も生命にとって厳しい環境と言える。ただそういうネガティブな条件があったとしても、今回の発見はとても興味深い。