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アジア大会雑感

一言で言うと、アジアの勢力図が様変わりしてしまった。1980年代までは日本、中国、韓国、北朝鮮の東アジアが圧倒的に強く、カタールは中距離、インドは400mなど、タイやフィリピンに時折スプリンターが輩出されている程度だったのだが、90年代に入り、まずカザフスタンなど旧ソビエト連邦勢が台頭してきた。今大会でも従来のアジア大会には似つかぬ金髪の白人が活躍している。

今大会ではそれに加えてカタール、バーレーンといった中東勢が中長距離に圧倒的な力を見せ始めた。しかしこれは中東各国のネイティブではない。ケニアやモロッコから国籍変更で出場権を得た選手ばかりだ。しかも世界大会でメダルを取る力のある選手も少なくない。アフリカ勢を相手に戦わなければならない中長距離種目は、もはや日本は勝ち目がなくなってしまった。

もうアジアだからと言って軽視はできない状況になりつつある。世界選手権やオリンピックで実力を出し切れるようになるためにも、日本におけるアジア大会のステータスをもっと上げ、本気で臨む必要があるのではなかろうか。

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