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金環日食(2)

この場所に居合わせた誰もが諦めかけていたその時、突然歓声が上がる。金環になるわずか10分前、暑い雲が太陽高度の上の方まで上がり、突然三日月状の太陽が姿を現しました。最初のうちは雲がフィルターになり、肉眼で見えていました。

雲が薄くなるのに合わせ、太陽は光度をぐんぐん増していきます。

次第に肉眼では眩しくて見られなくなり、カメラにも1/100,000まで減光するNDフィルターを装着。シャッター速度の調整や太陽の動きに合わせたカメラの方角合わせなど、急に忙しくなりました。

太陽はどんどん薄くなり、金環日食まであとわずか。周囲では「頑張れ!」などの声も聞こえます。(誰が何を頑張るんだか?でも気持ちはよくわかる。)

金環日食(1)

3時半に起床。外に出て空を見上げてもどうも星は見えそうもない様子。ネットで気象情報を収集し、出した結論は「西へ向かう」こと。4時15分頃に車で西へ向かいます。具体的にどこへ、というのはなく、とりあえず完成したばかりの新東名の新静岡ICから西方面へ向かいました。走ること1時間弱。着いたのは浜松SA(ネオパーサ浜松)。

しばらく滞在しましたが、南の方に少しだけ晴れ間が見えました。雲は陸地にかかって海上は晴れているのかも、と考えて南下することに決めました。

南下するには新東名から旧東名へと行く必要があり、引佐ジャンクションを経由して旧東名の三ケ日インターも通過、浜名湖SAに到着。結構浜名湖を目指して来た人も多いようで、先ほどの浜松SAとは打って変わって早朝のまだ6時前というのに駐車場はほぼ満車。湖側には5時40分頃の段階ですでにこの観測部隊。

ところが天気は一向に好転せず、第一接触が始まる時間でこの天候。黒く厚い雲に覆われ、太陽の位置さえわかりません。東の低いところは何となく明るくなっていて、こんなことなら静岡にいた方が良かったのかも…と後悔。